一振りにかける男・桧山進次郎選手応援ブログ - ひやまのま

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“もう一度頑張ってくれ”

ついこの間始まったと思っていたペナントレースも、気づけば残り45試合。
セ・リーグは首位ヤクルトを2~5位の阪神、中日、巨人、広島が追いかける展開で、
最後の最後までもつれそうな予感がしますね。CS進出争いも激しくなりそうです。

我々トラキチにとって心強いデータは、タイガースがここまでスワローズに対して、
直接対決で10勝3敗と大きく勝ち越している点ですね。ことスワローズ戦に関しては、
タイガースは妙に投打が噛み合っている気がします。理由はよく分かりませんw
昨日の試合では、ひーやんの放ったセンター前ヒットが見事決勝点につながって
嬉しかったなぁ。ショートの頭上を越すひーやんらしい逆らわないバッティング、
美しかったですね。それにしても、打った本人が『自分にビックリ』というのは…(笑)。


いつ来ても、甲子園球場の持つ圧倒的な迫力は変わらないですね。

8月は、現地で2試合観戦し1勝1敗でした。26日の甲子園でのスワローズ戦は、
約1年ぶりとなるライスタでの観戦。声を枯らしながら観る野球、本当に楽しかったです。
試合も、故障から復帰し今季一軍初出場だった狩野君が勝ち越しタイムリーを放ち、
森田一成君や大和といった売り出し中の若虎も大活躍。実に爽快な勝利でした。
もう1試合は18日、京セラでのカープ戦。こちらは最終的には逆転負けを許ましたが、
一時は勝ち越しとなるアニキの特大ホームランを見ることが出来て感激しましたよ。

アニキに関しては、24日のジャイアンツ戦で内海から打った決勝ホームランなど、
最近は試合を決める一打を多く打ってくれていますね。頼もしさが戻ってきました。
確かに、4番でフル出場を続けていた頃に比べると力は落ちているのかもしれません。
それでも僕は、アニキにしか出来ない仕事がまだまだあると思っています。
チームのみんなが苦しんでいる時、先の見えないトンネルに入り込んでしまった時に、
たった一人でその状況を打破してきたのが、僕の知っている金本知憲という選手です。
打順が7番に下がろうと、スタメンから外れる日があろうと、アニキに任されているのは
そういう仕事だと思うんですよね。だからみんな“アニキ”って呼ぶんですもん。

さて、そのアニキの決勝ホームランでジャイアンツに勝利した日の翌日、
デイリースポーツに素晴らしい記事が掲載されていたのでここで紹介しますね。
評論家の西山秀二さんが、コラム『分岐点』の中でタイガースファンに訴えています。



 「私は昨年の肩の故障以来、カネが苦しむ姿を見てきた。ファンの中には“もう辞めろ”とか“外せ”とか心ないヤジやネット上の書き込みをする人がいると聞く。少し考えてみて欲しい。これまでカネにどれだけいい夢を見せてもらってきたのかを。ちょっと悪くなっただけで見放すのではなく、“もう一度頑張ってくれ”という気持ちで見てもらえないだろうか。“もう1本見せてくれ”と期待してくれたら、それに応えるのがカネという男。この一発がそれを証明してくれたと思う」

『結果が全て』と言われるプロの世界で、考えとしては甘いのかもしれません。
でも、これまで僕たちがアニキに見せてもらったものの大きさ、
これを無視することは出来ないです。何があっても“もう一度”の期待は持ち続けようと。
僕も去年から、球場でアニキに対する色々な野次や罵声を聞いてきました。
それもまた、プロ野球のひとつの風景ではありますが、あまりにも言葉が汚いと…。
自分の目の前でグラウンドに立つ選手に期待しなかったら、楽しくないじゃないですか。
野次は愛情の裏返しと言う人もいますが、そんな都合のいい愛情なら必要ありません。
少なくとも、周りのファンを不快にさせる言葉は使わないで欲しいと思います。

僕が球場でタイガースの応援をし始めたのは06年の5月頃。
僕が球場へ足を運ぶ度に、大きなホームランを見せてくれたのはいつもアニキでした。
アニキのホームラン、アニキのお立ち台。もう何度見たかなんて数え切れません。

バックホームも出来ない状態の肩で、外野手として試合に出る。
これに関しては、チームにとってもアニキ本人にとっても良くないと僕も思います。
ただ、そこで『辞めろ』じゃ何も生まれない。“もう一度頑張ってくれ”と期待するほうが、
アニキが活躍してくれた時に何倍も嬉しいでしょうし、気持ちがいいはずですよ。
それに西山さんの仰る通り、周囲の期待が大きい時ほど良い結果を残してきたのが、
アニキですから。みんなで期待して、気持ちよく声援を送れたらいいですよね。


この表情から伝わってくるアニキの溢れる気迫!

いよいよ佳境を迎えるペナントレース。みなさん、冷静に考えてみてください。
先発陣が安定した成績を残し、榎田→球児という勝利の方程式を持ち、
チーム打率.251はリーグトップというタイガースが優勝出来ないはずないんですw
そこにアニキやひーやんといった百戦錬磨のベテランが控え、若虎も続々と台頭し…
あとは本当に僕たちが応援するだけ。まっさらな気持ちで選手たちに声援を送って、
最後の最後に一番の喜びをみんなで共有しましょう。さあ、明日からナゴドやでw


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「勝負強さ」を考える

8月恒例の長期遠征、いわゆる『死のロード』に突入したタイガースですが、
ここまで12試合で7勝5敗。特に首位のスワローズに対しては5勝1敗と、
相性の良さを遺憾なく発揮して、ゲーム差もいよいよ4にまで縮めてきました。

ナゴヤドームであわやノーヒットノーランという快投を演じたエースの能見投手、
2ヶ月連続月間MVPというセ・リーグの外国人投手初の快挙を成し遂げたスタンリッジ、
左わき腹痛から復帰後、2勝1敗とさすがの安定感を見せている久保投手、
そして、チームのピンチを何度も救ってきた榎田君&球児のダブルストッパー。
彼ら投手陣の奮闘なくして、タイガースの浮上はあり得なかったと思います。
一方の打線も、少しずつ昨年の猛打のイメージがよみがえってきました。
昨日の試合、9回表にブラゼルやひーやんのタイムリーで5点を奪ったシーンは、
一度打ち出したら止まらない“ダイナマイト打線”の復活を思い起こさせましたよね。
…その裏の惨劇を思うと、取れるだけ取っておいて本当に良かったなぁと(笑)。

優勝争いが激しくなってくると、ここという場面での1本が出るか出ないか、
これが今以上に試合の勝敗を左右する大きな要素になります。
そのことを嫌というほど思い知ったのが、昨年のタイガースだったと思うんですよね。
だから今年こそは、ここ一番での『勝負強さ』を選手たちに見せて欲しい。
では、その『勝負強さ』はどう培われていくものなのか。少し考えてみようと思います。



先週の週刊ベースボールは『クラッチヒッター解体新書』というタイトルで、
打者の持つ『勝負強さ』とは一体何なのかを色々な角度から検証しています。
表紙の迫力に圧倒され思わず手に取ってみましたが、なかなか興味深い特集でした。
まずは、週ベが独自に定めたクラッチヒッターの定義から。

【クラッチヒッター(Clutch hitter)】
好機にめっぽう強く、活躍する打者のこと。Clutchには①「ぐいとつかむ」、「しっかりと握る」②「(人、関心などを)捕らえる」の意味があり、転じて野球界では「重圧のかかる局面で輝かしい働きをする打者」「勝負強い打者」をクラッチヒッターと呼ぶようになった。なお、クラッチヒット(Clutch hit)または単にクラッチ(Clutch)という場合はタイムリーヒット(適時打)を指す。クラッチヒッター度を表すものとして得点圏打率が挙げられるが、明確な基準は存在しない。また、成績は平凡であっても、優勝のかかるシーズン終盤や、ポストシーズン、日本シリーズなどの重大な局面で印象的な活躍をした選手がクラッチヒッターとしてファンの心に長く記憶される場合がある。


辞書は辞書でも、こういう野球用語専用の辞書なら喜んで読むのになぁ。
…と、まあそんな独り言はさておき(笑)。

得点圏打率というデータはあるものの、明確な基準は存在しないというところが、
クラッチヒッターの奥深さですね。打者の勝負強さは、数字で計れるものではないと。
同じタイムリーヒットでも、例えば10点リードしている場面で打つタイムリーと、
同点の場面で打つタイムリーでは、その試合における1本の価値が全く違います。
過去には『勝利打点(勝利したチームが最後に勝ち越した点)』が公式記録として
採用されていた時期もありましたが、勝利に効果的な打点は、試合の流れの中で
決まっていくもの。記録でひとまとめにしてしまうのは、少し面白味に欠けますよね。

タイガースでクラッチヒッターというと、僕は05年の今岡選手を思い出します。
147という打点ももちろん凄かったんですが、『ここで打ったら相手は困るだろうなぁ』
という場面で必ず打ってくれていた記憶があります。現在のタイガースでは、
右の代打として貴重な働きを見せているセッキーがクラッチヒッターの一人ですね。
特にセッキーの場合は、殊勲打以外にも勝利に貢献したつなぎのヒットや四球が多く、
ファンの記憶に残る選手の筆頭だと思います。“必死のパッチ”も定着していますしw
ちなみに、週ベ内の『ファンが選ぶ新旧クラッチヒッター』のアンケート企画では、
ひーやんが現役部門の6位ランクインしていました。ライオンズの中島選手や
ジャイアンツの阿部選手といった、各球団のレギュラーの選手たちの名前が並ぶ中、
代打で頑張るひーやんが上位にランクインされているのは、ファンとして嬉しいですね。

また、巻頭コラム『野球の風』では、80年代前半の西武ライオンズ黄金期を、
その勝負強いバッティングで支えた“必殺仕事人”大田卓司さんが取り上げられており、
こちらも興味深い内容だったので一部を抜粋して紹介します。

 今週号のクラッチヒッター特集の企画「OBアンケート」で大田氏に話を聞いたが、打席では二面性が顔をのぞかせていたという。不調に陥っても打席に入るのをいとわない。打撃が自らの生きがいと感じ、常に「絶対に打てる」という強気を胸に宿していた一方、「追い込まれたら打てない」という強迫観念にとらわれ、弱気に心を支配されていたそうだ。ゆえに、早いカウントから積極的に仕掛ける好球必打が打撃スタイルとなり、結果的にそれがチャンスでの強さにつながっていった。
 広島で抑えを務め、炎のストッパーと呼ばれた津田恒美は「弱気は最大の敵」を座右の銘としていたが、それも自らの気の弱さを痛いほど分かっていたからこそ、だ。大田も弱気の部分があることをしっかりと認知し、それをプラスに転化させた。強気と弱気がバランスよく同居していたことが、大田を“必殺仕事人”たらしめたのだろう。


強気と弱気のバランス。大田さんの『勝負強さ』は、生まれ持っていたものではなく、
自らの心の弱さと向き合うことで培ってきたものだったんですね。
思えば、ひーやんも以前放送された虎バンの中で同じようなことを言っていました。
『打席には一人だけしかいない』 『打席に立った選手が自分で克服するしかない』
背伸びをせずに、今、自分が出来ることは何かということを考え抜いた末に、
ひーやんも代打で初球から積極的に打ちに行く打撃スタイルを確立しました。


戦いの中で培ってきた『勝負強さ』をグラウンドで出し切るベテランの姿に、頼もしさを感じます。

考え抜いて結果を残して身についた『勝負強さ』を持つ選手ほど、
チームにとって心強いものはありません。優勝争いが佳境を迎えるこれからの季節、
代打で3割近くの打率を残しているひーやんへの期待はますます大きくなるでしょうし、
あの大歓声にひと振りで応えてくれるシーンを、もっともっと見たいものですね。

タイガース全体のことを言うと、確かに若い野手が少なく、
勢いという点では他球団に劣るかもしれません。しかしその分、経験があります。
それぞれの経験から培われた『勝負強さ』を選手たちは確実に持っているはずです。

アニキの気迫、セッキーの集中力、トリの堅実さ、ひーやんの積極性。
これらは全て、選手たちがこれまでの戦いの中で身につけてきた『勝負強さ』です。
そして、彼らの姿を見た若い選手たちが、また新しい『勝負強さ』を自ら身につけていく。
数字では計れない奥深さがあるからこそ、誰もがクラッチヒッターになる可能性を
秘めているんですね。もちろん、生まれ持った能力という面もあるでしょうが、
『誰もが』という可能性を信じることで、プロ野球が今まで以上に魅力的なものに
感じられると思いました。タイガースは明日から、京セラドームでカープとの3連戦。
両チームのクラッチヒッターに注目しつつ、18日は僕も久々の参戦予定です。楽しみ!


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